正しい健康基準を考える|健康経営
「健康経営」を行う上で、健康の指標は欠かせません。その視点から、世間的に示されている様々な基準は本当に正しいといえるのでしょうか。基準が正しくなければ、それに基づいた判断そのものが怪しくなってしまします。また、効率や時間的負担等から、取組みやすさが考慮されていなければ実効性の低いものとなってしまいます。
あくまで組織における「健康経営」ですから、集団として取り組む際に本当に公表されている基準が求められるべきものか、独自に判断しなければ効果性を失いかねません。
社員個人のヘルスリテラシーを高めるという視点を念頭に、誰でも簡便に健康づくり取り組むことができる方策や優先度を考慮することを求められています。その視点からすると、様々な健康基準は正しいかも疑ってかかるべきだと考えます。
メタボ基準は正しいか
メタボ基準もそのまま腹囲やコレステロール、高血圧に数字だけを求めると、何だか味気ない生活だと感じるばかりではないでしょうか。その範囲内でで健康基準を求めると、実は中年以降に泌尿器系に生活習慣病としての症状があらわれて、生活の質を落とすことにつながります。
とかく健康基準が厳しすぎてはいけないという議論は、医療費膨張の面から指摘されてますが、けして脅しではなく、以下の中高年の発病につながる事例を示すことが大切です。最近では書籍などでもコホート研究をもとづいた「ちょっとぽっちゃりの方が長生き」というのがもてはやされています。しかしながら、「長生き=健康」ではなく、まして「長生き=病気がない」というのではなく、結果的な相対比較から出した報告に過ぎません。
これらの原因はとかく医療的には『加齢』が原因と判断されて、クスリを継続的に飲まなければならないような指導がなされがちです。従って、病気を治る根本的解決法を示さず、いわゆる疾病の数が増えつづけて加齢を共にクスリの増える原因を引っ張り続け、酷いときには多剤性腎臓病となる人があらわれる始末です。
しかしそれらの真の原因は、メタボに伴う筋肉の大幅な低減が大きく影響しています。以上のいくつかの疾病の治し方については、一部リンクページをつくりましたのでご参照ください。
こうした点から、楽しみながら健康法を提示し、その実行度を高めるうちに自ずと自分も職場の仲間も家族までも楽しい思いができる工夫ができれば、「健康=楽しい=快適」となって仕事の効率も高まるのではないでしょうか。私たちはそんな職場づくりを提言したいと考えています。
健康基準〜簡素な指標、分かりやすい基準
私たちの生活は、日常的な習慣から様々な悪影響が出てくることが多いようです。その視点から、体の変調を簡単に知ることが出来れば、不調に陥ることを防ぐことができます。では、その参考とすべき指標や分かりやすい基準はあるのでしょうか。
簡素な指標
筋肉の衰えは、様々な瞬間に見つけることができます。その指標となる日常の出来事から、体の衰えを感じ取れば、腰痛や肩こり、首こりをはじめとした健康を損なう機会が少なくなります。
分かりやすい基準
運動機能は、加齢などによる「筋肉への刺激の低減」に比例するように低下しします。以下、若いときにできることが、徐々にできなくなっている点でわかりやすい基準だといえます。
階段を1段飛びで降りる | けして無理に1段飛び出降りようとはしないで下さい。できる人は、不安なくできます。不安定でできない人は既に平衡感覚に問題があります。目がその不安さをちゃんと認識できています。40代からできない人が出てきます。もちろん、手すりは握りませんよ。 |
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手をついて 椅子に片足を上げる |
オフィスの事務用の椅子で構いません。両手の掌全体をしっかり押さえた状態で、それぞれの片足を上げてみます。掌が浮いたり、足が十分に上がらない人は股関節の機能に問題がでています。 |
壁際に寝ながら 両足を上げる |
この時にお尻を壁にしっかりくっつけましょう。両足の裏側と腰がどの程度、壁につきますか。腰部の柔軟性を知りましょう。 |
お腹が出ている | あえてお腹まわりは計りません。基準は、出ているか、出ていないか。これで十分です。すると衰えている筋肉が想像できます。 |
姿勢が良いか | 一口に「姿勢」といっても、前から見た姿勢ばかりでなく、右横、左横、後ろからなどと見てみます。出来れば上から、捻じれがあるか見たいくらい。前からでもO脚はわかりますよね。 |
これだけでもいろいろな情報が拾えます。既に健康に障害があらわれているかもしれません。しかし、その問題を根本から修正するか、一時しのぎで済ませるか。筋肉は何歳でもつけることができますが、要領を得て取組むと、良い結果に導く時間が短くなります。